『あきた全国舞踊祭』を審査して感じた事
金井 桃枝
昨年度最優秀群舞指導者
東京都
肖像

今回審査をさせて頂き、私が何を基準に採点したかを書かせて頂きます。

まずジュニア1部(小学生以下)で望む事は、基本がしっかり出来ているかです。この部はまだ太る(特に女の子)と言う悩みも少ない年齢で更に小学高学年になると手足が長く、身体がスッーと綺麗で又腰が柔らかい時ですので、必要以上に腰を使い過ぎたり無理に大人っぽい踊りをしがちですが、この時程しっかりと基本を大切にして欲しいと感じます。年齢相応の作品が私は好きです。

ジュニア2部(中高生)になりますと踊り手の持ち味が大切な要素となるのではないでしょうか、未だ自分で振付けする事は少なく、先生に振り付けをして貰っていると思いますが、その与えられた作品をどれだけ自分の味にするか、そういう事を工夫するセンスと努力出来る事が大切で、それを感じさせる人に心を奪われてしまいます。

群舞部は一昨年から開設された部門でこれからこの秋田コンの特徴になるのでは!と思います。今回は参加曲数も多く、内容も様々でとても楽しめました。ただ創作部門ではないので、モダンダンスの技術を感じさせる群舞を評価致しました。小学生~大人までと年齢層が広く審査するのが難しかったです。どうしても経験豊富な大人達の方が点数が高く成ってしまう様な気が致しますが、賞に拘る事なく子供らしさを感じる子供ならではの群舞が更に増える事を期待致しております。今回の最優秀群舞賞作品は、現代を感じる良い作品でした。

最後にシニア部に関してですが見応えの有る作品がとても沢山ありました。しっかりとしたテクニックを持ち身体も美しい人が多いのですが、題名と内容が結び付かない作品がありとっても残念でした。私はつけた題名をどの様に感じ表現するかを見させて頂きますので、普段レッスンでやっている事を組み合わせたのではないかと感じさせる作品は、もっと工夫をして欲しいと思いました。

勝手な事を書かせて頂き申し訳ございませんでしたが・・・今回の秋田コン各部門での上位作品はとても心を打つものでした。そして雪景色の素敵な秋田、スタッフの方々の温かさが審査員達に優しかったです・・・ありがとうございました。


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Update:2017/02/23  

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