『秋田コンクールによせて』
柴内 啓子
 舞踊家
(岩手県)
肖像

 秋田は好きな街です。駅周辺の新しい街造りにこの町は生きているなと感じます。近年、藤田嗣治や草間彌生の>絵画展があり、態々観に行きました。きりたんぽ鍋やお酒など食文化も盛んです。駅の近くに好きな珈琲店があり、いつも立ち寄るのが楽しみです。一歩先に踏み出した舞踊ばかりではなく、心を温かくする文化の香りがして親しみを感じています。

 さて、外は風も強く寒かったのですが、今年もあきた全国舞踊祭は一段と熱い戦いだったと思います。
 ジュニア部門は、いろいろと工夫する作品もあり、参加者の創造力、感性を刺激し、将来、必ず役に立つものと思いながら楽しく拝見させていただきました。動きの繋ぎ合わせではなく、一本筋の通った作品が見ていて共感するものがありました。
 シニア部門のレベルは、すでに高いところに来ていると思いました。動きの工夫に努めている作品、演技力に努力を注ぎ込んだ作品、それぞれ評価すべきものを感じました。しいて言えば、もう少し心に響く踊り感激する踊りがあと幾つかあっても良かったように思いました。

 あきたコンクールは、全国数あるコンクールの中でも大変レベルの高い、採点を公表するなど質のいいコンクールです。特に群舞部門は出場順が年齢順であるとか、作品の時間が選べるなど工夫がなされており、楽しい作品のオン・パレードです。どうか全国各地から意欲を持って参戦していただきたいと思います。

 これからも、秋田から全国に芸術文化を発信し続けることを願い、ますますのご発展を祈念いたします。


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Update:2017/02/16  

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