雑感~年の流れのうちに~
平多浩子
(舞踊家)
宮城県
肖像 エントリー作品の選曲の中に、懐メロがいくつかあった。次第に34年の歳月が思い出された。
 始まりは「秋田県芸術舞踊祭」→第5回から「あきた全国舞踊祭~舞踊コンクール~」→第10回から「あきた全国舞踊祭~モダンダンスコンクール~」へと、名称もその時代と共に変遷している。
一年一年進化して行く様子に、その時々の主催者サイドの見えない力を感じ入っております。大きなトラブルもなく継続出来ている今に、あらためて拍手を贈ります。

 今回のコンクールは、かなりの激戦で、採点する私にとっては、緊張を余儀なくされる時間であった。
前回も同様に感じたが、部門としての隔たりが感じられないものも多く、テクニックの難易度や、身体能力の高さには、目を見張るばかりであり、一貫した物差しで点をつけて行く事も至難の業であった。
 コンクールという名のもとに全てを向上させたい!それに応えたい!という思いをそこここに感じる。それぞれがシンクロせずに新しいものに向って行けることを、切に望み、その年齢ならではのテーマや表現を期待している。
 つい先ごろ、ロボットによって代行可能な職業を選別しているTV番組に遭遇した。
我々舞踊の道(芸術)は、人の手を要する側にありホッとした。将来を担う世代が、ロボット化することの無いように…と、思わず願っていた。
 コンクールという場は、競いながら心身を鍛錬できる掛け替えのない場であると思う。
 次回は、記念すべき35回という節目を迎える。
 私にとっての恒例の大きなイベントは更なる進化を続けるに違いない。

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Update:2017/02/21  

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